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サッカー男子日本代表とバスケ女子日本代表の選手選考

サッカーW杯の代表選手が発表された。カズを選ぶべきだった。おそらく26番目の選手はピッチに立たない。だからこそ、カズを選ぶべきだった。カズはピッチの外からチームに貢献する仕事を確実にできる選手だからだ。

ドーハの悲劇から28年。カズは今でも現役だ。ある意味、W杯を目指して28浪しているようなものだ。現役なのに浪人。よくわからないがそういうことだ。

サッカーの話は置いておく。本題は、バスケットボール女子日本代表の選手選考だ。2022年9月、オーストラリアでW杯が行われた。東京五輪で銀メダルに輝いた実績を持つ日本代表チームの目標は金メダル獲得だった。しかし、結果はグループリーグ敗退。しかも、1勝4敗という大惨敗だった。

女子バスケファンの間では敗因についていろいろ言われている。主に、恩塚HCのチーム作りの方針や試合での采配や選手選考が挙げられているが、ここでは12番目の選手の選び方について考えてみたい。

代表に選ばれたのは12人。各ポジション2人ずつが基本で、PGは3人、そしてPG以外のポジションから12番目の選手を選んだのだと思う。

強化試合や本大会でのプレイタイムや起用方法から見て、12番目の選手は吉田舞衣選手だったと思う。

12番目の選手というのはプレイタイムが非常に少なくなる。試合展開によってはコートに立つことすらない試合もある。実際、今大会の吉田選手もそうだった。

だから、12番目の選手というのはコートの外でもチームに貢献できる選手を選ぶべきだと思う。

この点、吉田選手はやりにくかったと思う。まだ2年目であり、初めての代表選出。ベテランのように精神的な支えになれるわけはない。かといって、2年目だが大卒なので既に24才である。同学年だが高卒入団で6年目の赤穂ひまわり選手、オコエ選手、馬瓜ステファニー選手は代表チームの主力として活躍している。さらに、年下の東藤選手、山本選手、平下選手も代表チームに不可欠な選手になっている。吉田選手は立場的に振舞い方が難しかったと思う。

代表には同じ所属チームの選手もいなかった。大学の先輩の安間選手はいたが、安間選手も初めての代表選出であり、しかも東京五輪組がたくさんいる中でPGとしてやっていくのだから自分のことで精一杯でそれほど後輩を気にかけている余裕はなかったように見えた。

そして何により、吉田選手はいろいろ考えこんでしまうタイプだと思う。もちろん、吉田選手と面識がないので実際にどんな性格なのかはわからないが、ファンとしてメディアを通して見ている限り、楽天的な性格ではないと思う。

吉田選手は3Pシュートに定評があり、昨シーズンはルーキーオブザイヤーを獲得した素晴らしい選手だ。シューターを活かすような戦術で、もう少し多くのプレイタイムを与えられればきっと活躍したはずだ。だけど、今回の代表チームにおいてコートの外でいい仕事ができるタイプではなかったと思う。

だから、恩塚HCが吉田選手を12番目の選手として選んだのだとしたら、それは間違いだった。

では、12番目の選手として誰を選べばよかったのかと言えば、強化試合に出た選手の中から選ぶとすれば朝比奈選手だったと思う。朝比奈選手はまだ大学1年生だから、チーム最年少として振舞っていけばいいのだ。本人も周りも、これは非常にわかりやすい。また、桜花学園出身の先輩が5人もいたのだから馴染むのもそれほど問題がないような気がする。ポジションの点からも、高田選手や渡嘉敷選手の身体的精神的負担の軽減になったはずだ。

再び、サッカーの話に戻る。日韓W杯のとき、トルシエ監督は才能あふれるレフティーではなく、経験豊富なベテラン選手を選んだ。そのときに、ベンチで仕事ができる選手とそうでない選手がいるという趣旨のことを言っていたような気がする。だから、チームの戦略的にベンチにいる時間が多くなってしまうなら、ピッチ内での上手さよりもピッチの外での貢献度を優先したのだ。

上手い選手を上から順に選んでいけばいいわけではないのが代表チームだ。カズが選ばれる可能性は現実的にあったはずだ。だからこそ、カズの落選は残念でならない。